心に残る人

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きのうで施設長が退職されました。

わたし以外の唯一の看護師でした。(他の看護スタッフは准看さん)

この1か月たくさんふりまわされてきました。

でも、本当に憎めない方でした。

迷惑をたくさんの人にまんべんなくかけていきながら、暴走しているような方でした。

そして小さな身体で、他の人の何倍も元気!

その身体から出てくる言葉は本当に軽く、吹けば飛んで行ってしまうくらい意味のないものばかり!

しかも、他のスタッフや理事から、「もう黙って」「ちょっと静かにして」と何度言われても、まったく聞く耳をもたずいつまでもおしゃべりをする。

初めてお会いしたときはこんな人が上司になるのか・・と何というか先行き不安でした。

しかも神奈川との二拠点生活。こちらにいない日も半分ほどありました。

いない日は施設全体がなんだかのびのびとした空気が漂い、みんなで話し合って連携をとれている感覚もありました。

でも、今日から本当にいないんだなぁと思うと、やっぱりさみしい。

わたしは、働き出してまだ1か月。

その間だけでも、彼女に対して良い思いも悪い思いもたくさん経験してきました。

要するに、密度の濃い人。

朝から常にパワフルでエネルギーに包まれている。

低血圧で、朝は大きな声が出せないような人、看護師には必ずいるんだけど、この方はその正反対でした。

だから、なにかと理由をつけて休憩したがるわたしの脳と身体は、常に全力投球できるその存在がまぶしかった。

「この人にはこのテンションでいこう」「この人にはこの対応でいこう」

と無難な道を選んでいた。

施設長が正しいわけではない(と思う)し、対するクレームやなんかもたくさん来ていたのだそう。

だけど、全てに全力で対応するというこの姿勢は誰にでもできることではない。

大人になってから、力の抜き方やほどほどの加減を知ってしまった今はなおさら。

自身も障害のある子どもさんを抱えるお母さん。

当事者の一人なんですね。

障害を抱えるお母さんの気持ちに誰よりも寄り添い、共に楽しんでいこうという姿勢はみんなに伝わっていました。

最後に心からの感謝をお伝えしてお別れできました。

地元神奈川に戻ってからもどうか変わらないパワフルな姿勢でお母さまの介護を頑張ってください。

ここからみんなで応援しています。

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